電卓の計算記録

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サシで刺身を差し出すあの子【嘘日記】

どうも、でんたくです。

 

秋の気配も空気から感じられるほどに肌寒くなってきた今日、私は例の男、吉岡とサシ飲みをした。(吉岡については過去の嘘日記参照のこと)
私は7月に、吉岡は8月に20歳になり、お酒の席で話をするのは初めての経験だ。

 

19時過ぎに私が飲み屋に着くと一足先に吉岡が席についていた。

私「お前なんも変わってねえのな」

吉岡「1年で人はそう変わらんよ」

店員「ご注文お伺いしまーす」

挨拶もそこそこに、女性店員が注文を聞いてきた。
冒頭でお酒の席とは言ったものの、実は私はお酒が飲めず、結局いつもと同じように烏龍茶を一杯頼んだ。
吉岡は生ビール1杯とマグロの刺身を頼んだ。

 

注文を待つ間、私と吉岡は近況を報告しあった。
取るに足らない話ばかりであったが、1年以上ぶりの再会ということもあり、話は盛り上がった。
数分後、烏龍茶、生ビール、刺身の順に私たちのテーブルに頼んだものが運ばれてきた。
吉岡は刺身を箸で一つ取り、その刺身を私の口の前に突き出した。

 

吉岡「ほれ」

私「は」

吉岡「ほれほれ」

吉岡が何度も刺身を突き出してきたので、仕方なしに私はその箸で掴まれていた刺身を一口で食べた。

吉岡「これ、ブログのネタにして良いからな」

私「なにを」

吉岡「今のをだよ」

私「刺身食わせてきたこと?」

吉岡「タイトルは『サシで刺身を差し出すあの子』でどうよ」

私「…」

吉岡「『サシで刺身を差し出すあの子』」

私「2回も言わんでええ」

 

その後、注文を待つ間話が弾んでいたのが嘘のような静寂が2人の間に流れた。
吉岡さん、おもんなギャググランプリ2020金賞受賞おめでとうございます。
結局記事にしてしまう私も私だが。

 

信じるか信じないかはあなた次第
信あな。

 

おわり